映画グーニーズの中のPrince”Purple Rain”Tシャツ
■冒険のメディア
私は1968年生まれです。物心ついた時には家の居間にはカラーテレビがあり、テレビというメディアが私に知識、情報を与えてくれたと言ってもいいと思います。
「テレビっ子」と言う言葉は今の若い方はご存知無いかと思いますが、正に「テレビっ子」だったわけです。
このチャンネルでも何度かお話ししている「ウルトラマン」や「仮面ライダー」の特撮ヒーローものが大好きで、それこそ物心着く前からテレビで観ていたわけですし、その後は「マジンガーZ」「宇宙戦艦ヤマト」あと「ガンダム」といったアニメで正義とか宇宙とか戦争といったものへの学びのきっかけを得るわけです。
やっぱり子供は楽しいもの、面白いものから学ぶのだと思うのです。
テレビというメディアが発信する特撮ヒーローものやアニメは夢と冒険を与えてくれていたわけです。
そして「機動戦士ガンダム」が終わる頃、70年代が終わり、キラキラとした80年代がやって来ました。
そして、1983年に任天堂のファミリーコンピューターが登場します。それまではテレビから一方的に享受するしかなかったものが、ファミコンをテレビに繋げ、ゲームのカセット(ソフト)をセットす流だけで、テレビの画面の中を自分が動かすことができるようになったのです。
冒険のメディアはTVゲーム、アメリカで言うビデオ・ゲームにシフトして行きました。実際にゲームのなかでは自分が主役になを回って敵を倒しお宝を手に入れ成長することすらできます。ヴァーチャルの冒険の始まりでした。
■ゲーム感覚の映画 “Goonies”
1985年、80年代ど真ん中、正に、ゴースト・バスターズ、バック・トゥ・ザ・フューチャー、トップガンといった映画と同じ頃に制作された映画に『グーニーズ』という映画があります。
マイキー、マウス、チャンク、データの4人の少年はグーニーズ(まぬけ達)という近所に住む仲間なんですが、そこは土地の再開発で立退きになりなかまがバラバラになってしまうピンチにあります。そこで屋根裏部で見つけた海賊の地図をもとに宝探しに出かけ、そのお宝で土地を買い上げてバラバラになるのを阻止しようというお話しです。
そこには宝を狙う盗賊の一味や海賊の隠しトラップが絡んできて、そして女の子との甘い思い出みたいなものも入れば、もう子供の心を鷲掴みにするまさにアドベンチャーゲームのような展開の映画になっているわけです。
もちろん、グーニーズはお宝をゲットして、立退きを阻止、ゲームクリアめでたしめでたしな痛快ストーリーは映画の中だけの御伽噺なわけですが、結局のところ大人も子供もちょうど良いところで感情移できる絶妙なな作りになっているわけです。この辺りが非常にゲーム感覚に近いと思ったわけですが、皆さんはどうご覧になったでしょうか?
■グーニーズの音楽とTシャツの話
グーニーズの劇中歌は当時人気であったシンディ・ローパーが担当しています。
シンディー・ローパー歌う”Goonies R Good Enough(邦題:グーニーズはグッドイナフ)”は映画の中のTVでも流れていますし、この曲のミュージック・ビデオには当時人気だったプロレスラーやグーニーズの子供達も出演しており、とっても楽しい作りになっていて印象的でした。シンディ・ローパー自身そのスタイルなんかも含めて非常にキャラクター的であり、子供ウケもよかったはずで、グーニーズにはもってこいのアーティスト、80年代を代表する女性シンガーにお一人だと言えるでしょう。
そしてTシャツですが、グーニーズのメンバーであるあだ名がマウスというちょっと悪ぶった少年がいてこの子がものすごく軽口を叩くキャラ、口は災いの元じゃ無いですけど、しゃべりのキャラなのでマウスなんですが、このマウスが劇中着用しているのがプリンスのパープル・レインのプリントされたTシャツです。
ご存知の通り、プリンス主演の映画のサウンド・トラックアルバムとしても大ヒットした『パープル・レイン』、この映画の配給会社はグーニーズと同じワーナー・ブラザースです。そんなことからもマウスの着ているTシャツはプリンスです。
まぁ、ちょっと悪ぶったマウスのキャラからして、マイケル・ジャクソンのスリラーじゃ無いところが、らしい演出ではあるのですが、一応似たようなプリントのTシャツを持って来ては観ましたが、マウスの着用しているものはもっと当時のプリントの雰囲気があって、今同じ頃のものが残っていたらかなりの価値、金額になると思います。プリンスのパープルレイン柄は人気で今も公式のものが販売されていると思います。
■グーニーズの続編
映画『グーニーズ』は1985年の全米映画興行収益のトップ10に入るヒット作になりました。(No.1はバック・トゥ・ザ・フューチャー)当時、スティーブン・スピルバーグが制作に関わった映画というだけで注目されヒットするような時代でし宝このグーニーズもスピルバーグの制作ということで話題に上がったりしていたのですが、監督はリチャード・ドナーという人です。リチャード・ドナーはグーニーズの続編の構想を持っているようですが、続編が作られることはあるのでしょうか?
主人公マイキーのお兄さんブランドン役を演じていたのはジョシュ・ブローリンです。アカデミー賞を取った『ノー・カントリー・フォー・オールドマン』で主要人物のモス役やロバート・ロドリゲスの『プラネット・テラー』での怪しい医者役など今や名悪役として印象強い役者さんですが、若かりし頃は全くイメージが違う、ちょっとマヌケな感じが憎めないキャラだったりして面白かったです。